【連載アーカイブ】負けない投資家の思考法 日経マネー 2013年 3月号 敵を知り、己を知れば百戦危うからず

こんにちは、ヘッタチャンです、

過去連載(日経マネー許諾済)「負けない投資家の思考法」の5回目アーカイブです。
当時は、勝てるときに徹底的に勝てと書いたくせに、ここ最近は惰性でトレードをしてしまったのが悔やまれます。

また最近の記事ですが、バフェットの投資法もここ数年成績が芳しくないなど、投資の世界の変遷も速度を速めている気がします。

バフェット流運用の受難 2018/8/25 日本経済新聞朝刊

当時はバフェットはやり方を変えませんでしたが、今はバフェットが投資法を変えていること。
バリュー投資の受難の時代がこんなに続くとは思いませんでした。
過去記事を検証しながら紹介するのも面白いものです。

さて、当時の記事は以下の通りです。

今回はみなさん聞きなれているであろう諺「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」から負けない投資家について考えてみたいと思います。

さて、投資家にとって、敵とはなんでしょう。まず一つは「負けない投資家」の反対「負ける投資家」です。彼らの負け方を知ることは、「人の振り見て我が振り直せ」という諺にあるように、とても有意義なことです。

・気持ちが熱くなってしまい、冷静な判断が出来なくなって損失拡大。
・上手くいきはじめるとポジションをすぐ大きな勝負を始めてしまう
・勝ったら、成果を誰かに吹聴するけれど、負けた話は全然しない
・自分の立てたストーリー以外受け入れない
・相場にお願いするようになる

…と、少し思い浮かべるだけでいくらでも出てきます。こういった負けパターンを知っておく事は重要です

さて、実は負けない投資家を目指すのであれば、もう一つ敵として知っておくべき存在がいます。それは自分より利益を出している投資家そう「もっと負けてない投資家」です。

投資をする目的は、将来の目標額達成だったり、インフレに負けない運用だったり、とりあえず増えればいいだったりと色々ありますが、それは他人と比べてやるものではありません。ですが、自分よりも「負けないことが上手い投資家」がいるのであれば、それはなぜなのか、知っておくことはとても重要です。

というのは、自分が上手く行っていると思っても、それが実は最善手ではない可能性があるからです。

とある投資法で資産を一年で二倍にし、満足している投資家がいるとします。でも、そのやり方にもう一つ二つ手を加えていたら資産は二倍どころか十倍なっていたのにといったケースはままあります。

私の話で恐縮ですが、ある時、私は某企業が公開買付(TOB)を予定しているという情報を当の企業が出しているのに気付きました。当時の私は少しだけその銘柄を買って、1.5倍にくらいにして満足していました。 ところがその情報を伝えた知人投資家はその情報を基に徹底的に調べて投資妙味ありと確信して、その銘柄に全力投資をして、大金をつかんでいました。 その情報の価値に気付かなかった私は、資産増やす機会を上手く活かせなかったのです。

投資に限らず、なんでもそうですが、勝てる時には徹底的に勝ち、負ける時は被害を最小限することを多くの人はしようしません。自分の枠の中の勝ちラインを超えてしまうとそれ以上を追わない。ある意味でそれはとても謙虚なことかもしれませんが、こと投資の世界においてはそれは悪弊です。諺でいうと「水に落ちた犬は打て」です。

とはいえ、もっと負けてない投資家にも色々なタイプがいます。ある一定の相場にはめっぽう強いけれど、ほかの相場にはとても弱い投資家もいれば、いつも一番ではないけれど、どんな相場でも負けない投資家もいます。

かのウォーレン・バフェットITバブル全盛時には運用成績が振るわず、バフェットは終わったとまでいわれましたが、ご存じの通りそのすぐ後ITバブルは崩壊、バフェットの一徹なまでのヴァリュー投資の長期での有用性が証明されました。
つまり、もっと負けてない投資家にも「まぐれ投資家」と「本当にもっと負けてない投資家」が存在するので、自分のやり方に近い方法でもっと負けていない投資家を知ることが一番だということです。ここでまぐれ投資家のやり方を真似てしまうと目も当てられません。

負けない投資家であり続けるためには、常に自分の手法をアップデートする必要があるか、そのやり方は正しいかも考えるべきだというお話しでした。本日はこの辺で

抜粋ここまで