この相場は想像以上に長く続くかも


お金は「歴史」で儲けなさい

P.46 戦後の高度成長期は、歴史を知っている現在から後講釈をすれば、株価が何十倍になってもおかしくない環境でした。しかし、その当時、自分が持っている株価が何十倍になると確信を持てた人はそうそういなかったはずです。

 この話は現在の新興市場にあてはめてみれば分かるでしょう。
 実際、中国株では10倍、20倍という銘柄が続出していましたし、筆者も中国株ではかなりの利益を上げることができました。しかし、実際に株を持ってしまうと、なかなか平常心を保つことができません。
 株が上がったら上がったで、こんなに上がったのだから、もう上値は限界ではないか、そろそろ売ってしまって利益を確定した方がよいのではないか、という感覚が頭をもたげてきます。売ってしまうと、その後、さらに株価が上昇するというのはよくある話なのです。

中略

 つまり一旦、長期的な相場が形成されれば、その勢いは簡単にストップするものではないのです。ただ、逆にいうと、そのトレンドが何十年にもわたって継続することもほとんどないのです。

 日本はバブル崩壊後、25年にわたる停滞を続けてきました。これは超長期チャートという視点で考えると、時間の限界点に近づいていると考えることができます。

 もし日本がインフレ経済へ転換しようとしているのであれば、130年チャート上でも大きなトレンド転換となる可能性が高いわけです。そうだとすると、次の相場は想像以上に長く続くかもしれません。



2015年ももう6月。今年の半分近くが過ぎようとしています。
投資関係、金融関係の本を何冊か読んだ中で、今のところ今年一番面白かった本が、上記抜粋した『お金は「歴史」で儲けなさい』です。

夕凪さんのイベント投資も、ふりーパパさんのファンダメンタルとチャートを元にした投資法や上総介さんの投資法、avexfreakさんの投資法も、過去の経験を基にした再現性の高い投資法です。

つまり歴史で儲けているわけです。

この本はその辺がとても面白くまとめられているので、何回かに分けて、ここで紹介して行けたらと思います。
正直な話、自分がディーラーをしていた10年は下げ相場か揉み合い相場でした。
アベノミクス以降の上げがひたすら続く相場は経験値不足です。

なので、最近の課題は、歴史を基にこの何十年に一回のチャンスでどれだけ資産を殖やせるかです、夕凪さんなどはその辺を上手くやる方法を研究されていてさすがだと思います。
(参考 レジーム・スイッチ ──相場環境で投資手法を決める

10年近く株価が上がるかも知れない相場、投資をやっている人はみんな資産を殖やせる幸せな世界が期間限定できているのかもしれない。その可能性に気付くことが出来た一冊でした。

次回はインフレ時代の投資について、書かれた部分を紹介したいと思います。気長にお待ちください。