投資の世界では、シンプルで儲かる方法はすぐに完コピされる

マネー&フリー 僕らが楽して大儲けした57の秘訣 水野俊哉 (著)
P.154 岩佐忠幸 目利きの利く商品、売買で勝負する

岩佐によれば、中古カメラ市場は裾野が広く飽和しにくい。岩佐塾の出身者がノウハウの伝道者になったり、受講生が増えて転売ビジネスに新規参入者が増えても、当人たちはさほど困らないというわけだ。

 こうして一角の成功を収めた岩佐は、今後のネットビジネスの動向を、マジメで真剣で誠実な人しか残らなくなる、インチキな手法や、そのときだけ稼げる手法は淘汰されていくだろうと読む。

中略

2014年12月13日 イワサイコウ@南青山
 裾野が広いと見られていた中古カメラ業界もつもうダメ」だと言う。
「カメラ、ダメなんですよ、飽和しちゃったので。これはもうネットを見ると私の二番煎じ・三番煎じ・四番煎じ・五香煎じがもういっぱいいて」

 それは、岩佐自身が高村やセミナーで増やしすぎたということか。

 「そうですね。ぶっちゃけそうです。久しぶりに、この取材の前に『最近どうなっているのかな?』 って見てみたんですけど、かなりいろんな人がYouTubeやってたりとか、メルマガをやってたりで。見たことも会ったこともない感じの方がカメラ売ってて。前は『飽和はない!』って言ってたんですけど、そういう意味ではカメラはちょっと大変かなと思ってますね。

それでも、今は輸出すれば全然儲かりますよ。ただ、それはもう我々がやることではないのかなと。そっちはもうお譲りしているという感じですねに
 要は岩佐が弟子を増やしすぎて、そこからネズミ算的に中古カメラ転売屋が増え、よほどの目利きとビジネスセンスがないと生き残れない過当競争に入ってしまったということなのか。


前回も紹介した「マネー&フリー 僕らが楽して大儲けした57の秘訣」からの抜粋ですが、これと同じことが、投資の世界でもかなり起きていると私は思ってます。
(投資とはずれますが、この本に出てくる年収一億の方々の成功までのプロセスは、ひとつ抜けたビジネスを20、30代で達成するという意味ですごく刺激を受けました)

投資法を出す出さないは、それぞれ投資家の方々の判断なので、私は是非もないです。
その公開されたやり方で、利益を稼いでいた人たちは利益が減って、困るでしょうし、新しく知った人たちは新しい利益の源泉をゲットできてめでたしという形なので、プラマイゼロだと思っているので。

昔、営業のプロの方が講師をされて、営業の手法を公開しても、実際真似できる人は数%もいないから安心して出せるのですといっていました。
営業という世界ではやるべきことが多々あり、言語化できないスキルも多々あるので、講師の方のいう通りでしょう。

ところが投資の世界では、シンプルで儲かる方法はすぐに完コピされます。
参入者が増えて、今までとは違う値動きをするようになり、結果、今まで使っていた手法が使えなくなり、そのせいでやる人がいなくなり、またその後でまた使えるようになる。その繰り返しをたくさん見てきました。
相場が絶好調で、どんなやり方でも(売り以外は)儲かる相場ですが、自分の持っている手法のどれが今は使えて、使えないか、また使えるようになっているか使えなくなっていっているのか確認するようにしたいものです。

なお今月使えなかったのは、「三空踏み上げに売り向かえ」でした。
いやはやダイナミックにやられました!

ではでは、今月もおつかれさまでした。