日本の国家破産に備える資産防衛マニュアルで学ぶ哲学

マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ


むかしあってこれからもおこるお話
あるところにヘッテルという心配症のちょっと稼ぎの良いOLがおりました

ヘッテルは節約家でお給料を海外旅行や効果があるかよくわからない勉強や自分磨きに使わなかったので、それなりに貯金ができました


そして、なまじ貯金があるだけに自分のお金が減るのはとっても嫌で、お金が減らないようにするための色々と勉強しました


ヘッテルが勉強してみると、これから日本は財政破綻する可能性があるから外貨で資産をもつこと、ハイパーインフレがくる可能性があるから株と不動産を買っておく必要があると書いてありました


なので、ヘッテルは自分の貯金の1/3ずつ外貨と不動産と株に振り分けました
これで、もう自分のお金は減ることはないし、上手く行けば増えるかもとほくほくしていました


ところが、何年経っても日本は財政破綻することハイパーインフレもなくて、外貨は円高で目減り、不動産は人口減で家賃が下がり、株価は上がることなく全然パッとしませんでした


何年かは我慢していたヘッテルでしたが何年も、お金が減るのが続くことついに我慢できず、資産を全部ただの普通預金に戻しました


そして、そのタイミングでした。日本の首相が替わって一気に円安株高不動産高になったのは・・・


ヘッテルはなんでこのタイミングそうなるねんと突っ込みましたがだれもツッコミ返してくれません。予測はあっていたけれど、どの本も専門家もタイミングを充ててくれなかったので酷い目にあってしまいましたとさ


めでたくなしめでたくなし



こんにちは、アベノミクスで、執筆のやる気がヘッテル、株のこと考える時間ばかりがフエーテル マネー・ヘッタ・チャンです。


日銀の新総裁、黒田氏の日銀砲がすごすぎてなにがなんだかわけわかめですが、一応運用の方はここ数年で一番良い調子ですが、慎重なやり方でやっているので、野放図にやっている勇気のある(蛮勇かも)投資家の方々には運用成績で全く勝ててません。まあ、それにどうこういうつもりはないのですけどね


さて、本日のモノガタリは敬愛する橘玲氏の新刊「日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル」を参考に物語ってみました。


政権交代後の株価上昇と円安で、資産運用をしなきゃとか、日本破綻のスピードが速まったなど、前向きなものから後ろ向きなものまで様々な意見が入り乱れていますが、橘氏は我々が事前にやるべきことは、外貨や不動産、株にお金を振り分けることではなく、いざ事が起こる予兆が起こった時に、なにをするべきかの準備をしておくだけで良いと言い切ります


そして、それまでは普通預金で十分だとまで書いています
詳細は本書を読んでもらうとして、自分もその考えに賛成です


それより、いたずらに不安ばかりが大きいと、その不安心理を利用してひと儲けしようと手ぐすね引いているひとたちの餌食にされてしまうことが心配です


金融機関のオススメの商品を買ってしまうより、シンプルに日本経済が回復しようが破綻しようが、上手く立ち回るためにどうすればいいかの哲学がわかる本なので、ぜひ読んでほしい一冊でした




参考にしたページ
216頁 私は、「国家破産」のリスクを軽く見ているわけではありません。


実際に日本国が財政破綻するかどうかはともかくとして、その可能性が無視できない以上、私たちは。災厄乙に備える必要があります。いまとは正反対の高金利・超円安・高インフレの世界がやってきたとしたら、日本の社会が大混乱に陥ることは間違いありません。それは日本人の人生にとてつもない影響を及ぼしますから、すべてのひとがどうやって生き延びるのかを真剣に考えるべきです。


しかしその一方で、いたずらに不安ばかりが大きいと、その不安心理を利用してひと儲けしようと手ぐすね引いているひとたちの餌食にされてしまいます。
 日本人は、リスクに対してあまりにも無防備です。この国には、「国家破産」のリスクを過大に見積もって、自分かだまされるリスクの方が大きくなってしまったひとがたくさんいます。投資の世界は自己責任ですから、だまされてすべてを失ったとしても、誰も助けてくれないばかりか同情すらしてもらえません。


それと同時に、日本人はあまりにも「合理性」を軽視しています。ネットでもマスコミでも、日本じゆうのあちこちに「合理的なものは不愉快だ」と叫ぶひとがあふれています。もちろん合理性は幸福な人生を約束しませんが、その一方で、(ギャンブルで一発当てるようなことを別にすれば)市場では合理的な行動からしか富がもたらされないことも確かです。
 投資の世界では、感情だけで動くひとは“カモ”と呼ばれます。日本という国の経済的なリスクが顕在化したときに、感情でしか考えられないひとたちが真っ先に犠牲になっていくでしょう。


私はこれを、ある意味、仕方のないことだと考えています。日本人のすべてが正しいフィナンシャルリテラシーを持つようになる、などという荒唐無稽な理想を掲げても意味がありません。


私は、自分がこの国の救世主になれると思うほど楽天家ではありません。ただ、ひとりのドン・キホーテでありたいと願うだけです。

抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)