【連載最終回】 能なしフエーテル 〜書き忘れた能力もあるんだよ〜


こんにちは、日経平均が今年の大納会に新高値、あちきの月間運用益も今年の新高値にフエーテル、マネー・ヘッタ・チャンです。
いやはや、今年は師匠夕凪さんの手法に本当に助けられました
*でも、ん十万のセミナーで紹介した手法を500円で公開するのはまじやめてくはらい(><)


安倍さんが総理大臣になっただけなのに期待先行で、株も円も今までと全く逆の方向に一直線


政治の凄さと怖さを実感させられる日々でふ
個人的にはインフレをコントロールできると思ってないので、この先が
ちょっと心配でぃす☆


さて、そんな心配性のヘッタ・チャンの隔週連載「毒舌マッチポンプちゃんのマネーのカラクリ物語」がいよいよ最終回!!



今回のタイトルは能なしフエーテル


今回は最終回と言うことで書きたいことをばっさり書かせて頂きました
とはいえ、年の瀬になんて夢も希望もないモノガタリなんだぜ


そこそこの年数を生きてみて、人紆余曲折を沢山見てきて思うのは、人の資源は有限だということ


そして、有限だということはゼロだってありうるということ


今回のモノガタリの参考にした大ファンであり、尊敬する橘玲氏の新刊「不愉快なことには理由がある」からの一説


分析してみたら、失業者対策とかの対象となる低学歴の若者は、どんなに行政がフォローしてもダメなまんまのヤツがほとんどという結果から、人には生まれつきの才能に左右される部分が大きくて、厳密に向き不向きがあるよというお話
(全文はドニッチでは長すぎて載せられなかったので、こっちのブログに掲載してます)


これを読むとは「誰でも成功できる!」とか、「誰でも成功させられる!!」とかいう人たちがどんだけ無責任かよくわかります


そういった人たちがお金を無駄にするのも、搾取するのも自分はあまり好きではないので


他にも「不愉快なことには理由がある」には


・未来が予測不可能なら、確率論的に正しいリスクをとって危険に身をさらすよりも、損失を回避しながら小さな利益を積み上げていく“不合理な”戦略の方が有効


・集団での決定、そこにある簡単明瞭な法則。
「最初に自信たっぷりに発言したひとの決定に従う」ことと、「一貫していてブレない主張を信じる」


・生物の進化とともに育ったなわばり感情はものすごく強力なので、手っ取り早く支持を獲得したいときにしばしば利用される


・世の中には、「不都合な真実」がたくさんあります。「専門家のあいだではほぼ合意が成立しているものの、公にするのがはばかられる主張」のこと


・自己コントロールが消耗資源
「クッキーとダイコン」の実験は、無意識を意識的に制御することがいかに難しいか


などなど、面白くてためになる話がたくさん
とりあえず、「自信たっぷりに発言を最初にする」練習とか始めました(笑)


年の瀬に読むタイトルじゃないと思うかもしれませんが、「不愉快なことには理由がある」を読んで新年を迎えるのをススメです
*関係ないですが、表紙の喪黒さんはマッチポンプ売りの少女のモデルだったりしますw


モノガタリの参考にした一冊


221 教育をめぐる不都合な真実


経済格差など、現代社会の問題の多くは、石器時代の脳が知識社会に適応できないことに起因しています。狩猟採集時代においては、計算能力や論理的な正確さよりも、運動能力や空間把握能力の方がはるかに有用でした。近代とは、ヒトの多様な知的能力の中で、言語的知能と論理数学的知能のみが特権的に高く評価されるようになった時代です。


前期近代の工業社会(日本では1970年代まで)では、中卒や高卒でも工場の仕事がいくらでもありました。しかし経済がグローバル化し、先進国が後期近代の知識社会に入ると、製造業は賃金の安い新興国に移り、サービス業は移民が担うようになって、貧困や失業が大きな社会問題になっていきます。


問題の本質は、知識社会化した先進国のなかに、じゅうぶんな言語的知能や論理数学的知能を持たないひとがいることです。だったら、「教育」によって彼らの知的能力を引き上げることで貧困から抜け出す手前けができるはずです。


ところで、適切な教育を受けさえすれば、すべてのひとが知的能力を拡張できるというのはほんとうでしょうか? ヒトの脳には無限の可能性(可塑性)があるのだから、教育投資の効果は高いと主張するひともいます。しかし私たちは、これについても暗影な現実を突きつけられています。


政策の優先順位を「教育、教育、教育」としたイギリスのブレア政権をはじめとして、日本よりも早く後期近代の社会問題に遭遇した欧米諸国は、教育制度や社会保障制度を改革し、すべての国民に知識社会に適応可能な能力を身に付けさせようとしました。とりわけ重視されたのが失業者への就労支援で、失業保険や生活保護などのかたちで現金を給付するのではなく、仕事を得て安定した生活を実現するための職業訓練こそが必須だとされました。


福祉による就労支援は英米ではじゅうぶんな実績がありますから、その成果を客観的に計測することが可能です。アメリカやイギリスなどの研究によれば、職業訓練は母子家庭の失業者には有効ですが、それ以外はほとんど役に立たず、とりわけ低学歴の若者と高齢者への教育投資はまったく効果がないという結果が出ています(阿部彩・國枝繁樹・鈴木亘・林正義『生活保護の経済分析』〈東京大学出版会〉)。


この事実は、次のように説明できます。
母子家庭の貧困というのは、子どもを生んだ後に離婚するか、未婚のまま出産した女性の失業問題です。ある男性と出会って、幸福な家庭を築けるのか、それとも関係が破綻するのかは事前にはわかりませんから、子どもを産んだすべての女性が母子家庭になるリスクを抱えています。失業して貧困に陥った女性の母集団は、ふつうの女性なのです。


このことから、母子家庭への公的支援が有効な理由がわかります。
母子家庭の抱える問題は、仕事と家庭を両立させることが難しく、求職活動も仕事に役立つスキルの習得もじゅうぶんにできないことです。だとすれば、子育ての負担を軽減し、適切な職業訓練を行なえば、貧困に陥っている母子家庭の母親も、母集団である働く女性たちと同じレベルの仕事をこなせるようになるはずです。そしてこの仮説は、母子家庭への福祉プログラムの実証研究によって見事に証明されました。


母子家庭への税の投入がそれを上回る効果があるというのは素晴らしい話ですが、だったらなぜ、同じ就労支援をしても低学歴の若者には効果がないのでしょうか?


行動遺伝学によれば、知能の7〜8割は遺伝で決まります。ハリスの集団社会化論では、残りの2〜3割は非共有環境、すなわち所属する子ども集団の性格や、そのなかでの役割分担(キャラ)の影響です。こうした性格形成は無意識に行なわれますから、子育てや本人の努力で修正するのはきわめて困難です。


どんな学校にも、不良集団に憧れる子どもがいます。不良の本質は反社会性で、彼らは教師に反抗し、従順に勉強する良い子の集団を馬鹿にします。いったん不良集団に入ると、勉強すれば仲間から排除されるため、ほとんどの場合、学校からドロップアウトしてニートになってしまいます。就労支援についての大規模なデータは、こうした低学歴の若者が「ふつうの」若者の母集団とは異なるという“不都合な真実”を示しているのです。
(抜粋ここまで)


「マッチポンプ売りの少女」地味に売れ続けてます☆


帰ってきた「ヘッテルとフエーテル」!3話追加で文庫化に!!