寝てて食われる有権者 〜いつまでも騙す人と騙される人〜
こんにちは、最近視力がヘッテル、メガネがフエーテルなマネー・ヘッタ・チャンです。
腰といい、肩といい、視力といい、最近身体の衰えを実感する日々です。早く引退したいなぁ
さて、そんな加齢・フエタ・チャンの隔週連載「毒舌マッチポンプちゃんのマネーのカラクリ物語」を更新しました。
今回のタイトルは寝てて食われる有権者 〜いつまでも騙す人と騙される人〜
今回のモノガタリでは、選挙とお金について書いてみました
民主党の叶いそうもない夢物語に投票したおかげで、全方位でろくでもないことになった日本ですが、次回の選挙で民主党が議席を減らしたところで、じゃあ政治が良くなるかというと、ヘッタ・チャンはまったくそうは思ってません。
少しはましになるかもしれないですが、多数決という選挙の仕組みと高齢化社会では、将来よくなるための痛みを受け入れることは不可能と思うのです
モノガタリの参考にしたのは、自分が心の底から尊敬する橘玲氏の(日本人)
日本人とはなにかを橘節でばしばし書いていってくれますが、その内容が今まで思っていた日本人とは全く違うというか、下手すると正反対。
世界と日本とここ最近の経済動向を踏まえた上での日本人の分析はとても面白くあっという間に読んでしまいました。
少しばかり読むのが骨な本ですが、これはオススメです
以下ヘッタ・チャンメモ
・経済のグローバル化は、北と南の経済格差を解消させる巨大な圧力。しかし経済的な弱者を振り落とすことで先進国のなかの格差を拡大させていく
・世界全体が幸福になったとしても、ひとは自分が(相対的に)貧しくなることに耐えられない。グローバル化は、私たちの生活を破壊する侵略者なのだ。
・リスク回避性向が高いひとは、どんな場合でも、他人から非難される可能性があることを避けようとする。それはすなわち「自分でなにも決めたくない」ひとで、彼らはたとえ損をすることになったとしても、分けてもらうほうが気が楽
・地縁や血縁を放棄してしまった日本人は、イエとしての会社がなくなってしまうと、もはや所属すべき共同体はどこにもなくなってしまう
・「みんなのためにある会社」は、「誰も責任をとらない会社」以外のなにものでもない。
・法治のない社会では自己責任をとることができず、連帯責任は“封建制の宿痾”として全否定された。そうなれば残るのは呪術的な無限責任(バッシング)しかない
。日本人であれば、こうした呪術的責任の残酷さを誰もが身に染みて知っている。だから行政や会社ばかりか、自治会やPTAに至るまで、あらゆる組織が責任を避けるべく「無責任化」していく。
・「民主政国家は債務の膨張を止めることができない」という論理的な帰結を導き出した。政治家は当選のために有権者にお金をばらまこうとし、官僚は権限を拡張するために予算を求め、有権者は投票と引き換えに実利を要求するから
・いつまでも終わらないデフレとは、輸入規制とカルテルによって生じた内外価格差が解消していく過程
・先進国共通、この一〇年間ほとんど株価が上がっていない。上昇に見えたのはポンド高やユーロ高のため
・アメリカの不動産価格は、インフレ率を調整すると一九七〇年以降三〇年間はほとんど変動していない
・貨幣の効用が逓減するのに、評判の効用が逓増するのは、評判こそが社会的な動物である人間が求める“ほんとうの価値″だから。貨幣と評判のトレードオフではほとんどのひとが評判を選択する。
モノガタリの参考にした一冊
参考にした一説
160頁 有権者が利己的だとすると、彼らは投票によってどれだけの経済的な利益(補助金や公共事業)が得られるかで候補者を選択するはずだ。そもそもほとんどの選挙では、投票してもしなくても大勢になんの影響もない。だったら経済合理的な個人は選挙に関心を持たないはずで、わざわざ投票所まで行くのはなんらかのインセンティブ(誘引)があるからにちがいない。
このような仮定からブキャナンは、「民主政国家は債務の膨張を止めることができない」という論理的な帰結を導き出した。政治家は当選のために有権者にお金をばらまこうとし、官僚は権限を拡張するために予算を求め、有権者は投票と引き換えに実利を要求するからだ。
このような説明は、ほとんどの人にとって不愉快きわまりないものにちがいない。
だが現実には、日本国の借金は膨張をつづけ、ついには1000兆円という人類史上未曽有の額になってしまった。ブキャナンの「公共選択の理論」は、この事実を見事に説明する。そしてこれまで誰も、国家債務が膨張する理由について、これ以上シンプルな説明をすることができないのだ。
(抜粋ここまで)