ドルの王子 ニューヨークで逝く


こんにちわ、iPhoneアプリでゲームする時間がフエーテル マネー・ヘッタ・チャンです。
その時間を執筆や投資の検証などに充てていればと絶賛後悔中です
ああ、ストレスとかなにやらでゲームに逃げない強い意志がほしい…


さて、「毒舌マッチポンプちゃんのマネーのカラクリ物語」を更新しました


今回のタイトルは「ドルの王子 ニューヨークで逝く」


内容は「海外投資」「外貨建て資産」について、ここ最近の識者が口を揃えていう長期的には円安になるから、外貨で資産を持っておくべきという考え方に対して言いたいことがあったので、これを機に書いてみました


結論の方はコラムを読んでもらうとして、ここ最近感じるのは経済の先行きは多くの人が思っている以上に読めないのではないかということです


何回も書いてますが、ほんの数年前までは円安円安
ここ最近は円高円高と一方通行で、各々の時にそれを理屈付けるための、それらしい経済本が出てましたが、そのタイミングを読み切った方という本を自分は寡聞にして知りません


今回のギリシャ危機を発端とする欧州の混乱は、前回のサブプライム問題で売りから入って大きく儲けた金融機関、ヘッジファンドの多くも痛手を被っています。
ってことは前回はたまたまだった可能性もなきにしもあらずなのでは?と考えたりします


今回参考にした「デリバティブ汚染―金融詐術の暴走」を読んで感じるのは、経済は理論通りに動くけれど(内外価格差が為替で調整されるとか)、あるべき方向に向かうタイミングは千差万別、一時逆方向に動くこともしょっちゅうで、理論通りだからと賭をするとそのアヤで負けることもあるということ


海外投資も日本人の理論としては正しいのでしょうが、こうまで逆に行くと株式投資と同じで理論通りにいかなかった場合の戦略的撤退も同時に必要だと思う今日この頃です


なお、このコラム、モノガタリが前編で金曜日、解説兼毒舌の後編が火曜日更新という形だったのですが、色々とありまして金曜日に前編後編どちらも掲載する形に変わりました


どうぞよろしくお願いいたします



今回のモノガタリの参考にした一説
124頁 これから30年の間に日本の物価がどれだけ上がるのか、誰にも正確な予想はできない。現在のなかなか物価が上がらない状況は、このあと数年は続くようにも思える。しかし、サブプライムローン問題が表面化したあとの2007年後半から2008年前半で、何か経済問題として騒がれていたかというと、ガソリンや日用品などの急な値上がりであった。2008年夏にアメリカの金融危機が深刻化するまでは、物価の上昇がかなり強く心配されていたのだ。


 今後も、いつだって物価上昇の心配をしておくべきだ。ここで汪意すべきは、経済の専門家を名乗る人たちのなかに、「物価が上がるときは、景気もよくなっているはず」と勝手に思い込んでいる人たちがいることだ。過去の歴史を振り返れば明らかなことだが、景気が回復しなくても、急激な物価上昇は起きる。


 日本で短期的に急激な物価上昇が起きたのは、たとえば、1973年の石油ショックがあったときだ。直接的には、石油の価格が大幅に上がったことが物価上昇の原因だが、もうひとつ、このときの日本の物価高騰の背景にあったのは、じつは円高不況への心配だった。不況が心配されたから、日本銀行がどんどんお札をばらまく政策をおこない、それで日本中にあふれたお札の価値が下がるというかからで、物価が上がったのだ。


 いまの日本もじつは同じような状況にある。過去10年ほどの長い不況への対策として、日本銀行が信じられないぐらい気前よくお札をばらまいてきたからだ。大量に余っている商品の価値が暴落するのと同じように、大量に出回ったお札の購買力が下がる−つまり物価が急激に上がることを懸念する人たちは、経済の専門家のなかにもたくさんいる。


 正直なところ、私はしばらくは日本の物価は上がりにくいとずっと予想してきた。いまもその意見は変わらないが、物価上昇が絶対に起きないなどと思っているわけではない−物価上昇の可能性はあるが、低そうだと思っているだけだ。しかも、数年先までの予想に過ぎない。5年以上先の予想なんて無意味なことはよく知っている。


 だから、資産運用の際に、何年かは物価が上がらないことを前提に金融商品を選ぶのは、本当に愚かなことだと考える。そして、「物価が上がるかもしれない」というとても当たり前のことを前提に資産運用をするとは、つぎの点をしっかり認識しておくことでもある。


★中長期の元本保証には、まったく意味がない!
★元本が保証されていても、決して安全とは言えず、危険なケースも多い
抜粋ここまで



ついでに「マッチポンプ売りの少女」もよろしうお願いします!!


問題のデビュー作「ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話」はこちら