噂の「幸福の商社、不幸のデパート」を体験せよ!


マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ


むかしあってこれからもおこるお話


あるところに、フエーテルというお金が大好きな若者がいました
お金を稼ぐなら、起業! そう思ったフエーテルは会社を作って、ビジネスを始めました。


事業に必要なお金は、友人、知人、親、教師などなど、とりあえず借りられそうな所から借りまくってなんとかしました。


運良くフエーテルのビジネスは、上手くいきました。
そして、ビジネスを大きくするために、もっとお金が必要になりました


エーテルは、今度は銀行やベンチャーキャピタルから、前借りたお金よりずっと大きなお金を借りました


ところが昔から好事魔多しといわれているだけあって、お金を借りて「さあ、攻勢に出るぞ!」とした途端、ライバル企業の参入・社内派閥抗争・人材引き抜き諸々と災難が続き、一気に会社は下り坂になってしまいました。


予定通りに行かず、お金が返せなくなったフエーテル
必死に働いて借金を返しますが、とても全員に返すことはできません
仕方がなく、沢山お金を借りている銀行やベンチャーキャピタルを優先しました
昔ながらの友人・知人ならきっとわかってくれると思ったのです


ところが、フエーテルのそんな気持ちはまったくわかってもらえませんでした。
ある日フエーテルがようやく今後の見通しがなんとかなりそうだとくたくたになって返ってくるとお金を借りている友人が突然現れ、「ふざけるな」「ふっ殺すぞ」「人非人」などと散々罵ったあげく、フエーテルに暴力を振るって怪我をさせました。


エーテルは、その怪我が原因で仕事ができない身体になってしまい、せっかくなんとかなりそうだった会社は結局つぶれてしまいましたとさ


めでたくなしめでたくなし



こんにちは、日記の更新期間がヘッテル マネー・ヘッタ・チャンです
ようやく落ち着いてきたので、普段のビジネス書モノガタリ書評再開です


さて、再開第一回のモノガタリ幸福の商社、不幸のデパート 〜僕が3億円の借金地獄で見た景色〜を参考にしました


この本は一言で表すなら水野俊哉版の「成功者の告白
「ビジネス書」のトリセツで一躍ブレイク、その後もコンスタントに良書を世に出し続ける水野氏がビジネス書作家になる前に経験した普通に生活していたら一生経験しないような成功と挫折を綴ったのが今作です


下記の抜粋部分は、3億の借金した人間にしかわからない、生々しいお金と人間のお話を参考にしましたが、読んでみると納得の一言
返済の順番を間違えると酷い目に遭いかねないと思わされました


他にも、金融機関が債権譲渡する場合、サービサーへの売却額が実はいくらくらいか(→ まさかの約10%)やほとんどの経営者が間違える支払いの順序の正しい形など学びがたくさん


起業を目指す目指さないに関係なく、成功ばかりを見るのではなく、ゴール、そして失敗した場合の撤退から再起を考えるのにおすすめ一冊です。



参考にした一説
122 もっと上の額、1億を超えるまでになると、個人で返済するのはもはや不可能に近いので、相手も怒って無駄な予吊ルギーを使うよりはということで事務的な対応になりがちである。


 実際、億単位の負債になってくるとたとえ「月1万円程度」の返済だったとしても、「とりあえず返す意思はある」ということで、通ったりするものである。


 危ないのは数百万円以下だ。
 この程度の額だと頑張れば返せなくもなさそうなだけに、感情的な爆発を招きやすく、ボタンを掛け違うと大変なことになる。


 さらに怒りが激しいのが数万円のときである。
 1億借りている相手よりも、数万円の小口の債権者のほうが「ふざけるな」「ふっ殺すぞ」「人非人」などとボルテージが高く催促も執拗であるケースが多い。


 こちらも、冷静な対応を見せる1千万円の債権者の後に、3万円とかの未払いで1時間くらい怒鳴りつづけている担当者の相手をしていると「さすがにもう勘弁してくれよ」と言いたくもなる。


 つまり、もしも倒産寸前の資金繰り状況になったら、銀行などに払うまとまった金額を一度ストップしてでも、数万円の小口債権をきれいにしておいたほうがいい。
 本当に金に詰まると数万円の金も払えなくなるので、手遅れにならないうちにこれはやっておくべきだ。


 少額債権者が多く残っていると、往生したくなるほど辛い目に遭うことだけは間違いない。
 お金に関しては、こういったところでも経験が出るものである。
 カネのやりとりの現場は命のやりとりになりかねない。
抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)




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問題のデビュー作「ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話」はこちら