レストランで教わる経理の大切さ
マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ
むかしあってこれからもおこるお話。
あるところにヘッテルとフエーテルという兄妹がおりました。
二人は、就職氷河の真っ只中でしたがフォイという半導体会社に入社しました。
ヘッテルは経理に、フエーテルは営業に配属され、二人とも一生懸命仕事をしました
そんな二人のがんばりと時代の追い風もあって、フォイはある時上場されることになりました。
そして、初めの頃からいた二人には結構な株式があてがわれていたので、二人は大金持ちになりました。
ところが、それから間もなく、ヘッテルはこの会社は不安だから辞めたいとフエーテルに言いました。
経理の仕事をしていて、この会社の数字が心配になったというのです
営業にいたフエーテルは売り上げが絶好調な今にやめるなんてもったいない、そんな数字は何かの勘違いだとヘッテルをなだめました
しかし、ヘッテルは正しかったのです。フエーテル上げている売り上げ以外はほとんど架空の売り上げだったことがわかり、一瞬にしてフォイは上場廃止になり、株券は紙くずになってしまいました
フエーテルの余計な説得のおかげで、本来は船が沈む前に逃げ出せたヘッテルまで巻き添えでお金を失ってしまいましたとさ
めでたくなしめでたくなし
だいぶご無沙汰してます、次の本をどく書くかで悩みがフエーテル マネー・ヘッタ・チャンです。
本日のモノガタリは、神楽坂で予約制の囲炉裏焼店を営んでいる岡田博紀氏が書いたビジネスで大切なことはみんなレストランで教わった “一生役立つ仕事のスキルを身につける法”を基に物語ってみました
分業制やスペシャリストこそがこれから求められる仕事の形だという話をよく耳にしますが、それでは、社内の状況はまったくわからないままになってしまいます。
結果テレビでよく見る会社が傾くまでまったくわかりませんでしたとテレビで語るようなサラリーマンになるリスクが出てきます
すべての仕事を理解する必要はないと思いますが、今回岡田氏が書いているように会計や経営の基礎的な部分は誰もが理解して、社内の状況を知っておかなくてはならないと思った次第です
この本では、他にもお店に「この人できるなと思わせる予約方法」や「お得に高級店を食べれる方法」なんかも載っていて、かなりお勧めです
私も近々、岡田氏の経営するkemuriにいってみようと思っています
参考にした一説
レストランで経理を学ぶ
ぼくの会社には経理専任者がいません。
大企業ならばまず間違いなく経理部がありますし、中小企業や個人経営のお店などでも、数名社員がいるような会社ならば、経理専任者が決まっていると思います。
では、どうしているのか。
社員全員が経理をやります。
全員でやると言っても、皆で頭を付きあわせて電卓を叩いたり、伝票を作ったりする訳ではありません。そんなことをしていたら効率が悪くて時間のムダになってしまいます。
ではどうしているのかというと、ジョブローテーションにして、社員全員が交代で担当するようにしています。現在のところ、1〜2年交代で回しています。もちろん、レストランの通常業務と兼務してもらいます。
とはいえ「今日から経理よろしくね」と何の説明もなく突然仕事をふるのはさすがに酷ですから、前任者が3ヶ月程かけて引き継ぐことに加え、月に1度税理士から経理や税務に関するレクチャーを受けてもらいます。これでだいたい経理としてはできるようになります。
もちろん資金調達をしたり銀行と交渉したり、という財務の部分まではできません。ここまでいくとセンスが必要だったりもしますから。
でも、一通り財務諸表くらいは見られるようになります。
経理は基本的に誰でもできる、そういう仕事にしたいなとぼくは思っています。その方が会社にとってメリットが大きいからです。
今までの歴代経理担当者は、みんな20代後半から30代前半の、経理経験のない人たちばかり。
未経験者に経理を任せて、しかも1年程で交代させてしまうなんて、一見効率が悪そうな話です。しかし実際は経理専任者を置くより、現場の人間か実務と経理を兼務した方がムダがなく、処理のスピードも早いのです。これについては次の項で述べます。
さらに、経理を担当するうちに、現場で働く上で大切なコスト意識が自然と身に付いていくという大きなメリットもあります。
抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)