サラ金全滅の置かれている状況をもう少し理解してもらいたい

マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ


むかしあってこれからもおこるお話。


あるところにえらい人がいました。
えらい人は、えらいので色んな事を決める力を持っていました


ある時、えらい人は世の中を良くしようと法律を作りました
もちろん、その法律は人々の暮らしを良くするための法律のはずでした。


ところがその法律は、考えていたのと逆で、人々の暮らしを悪くしてしまいました。
人々はその事でえらい人に文句を言ったのですが、えらい人は自分が間違っていたとは認めたくありません


そこで別の法律を作って、その法律が世の中の役に立つように仕向けました。
そのかわり、まったく関係ないところでその法律で住みづらくなる人が出てきましたが、えらい人はそんなことはおかまいなしです。自分がえらければいいのです


とばっちりを受けた人達の会社は潰れるし、社会からは冷たい目で見られるしで散々だったのですが、誰も気づいてくれませんでしたとさ


めでたくなしめでたくなし



こんにちは、一週間ぶりの更新ブログの読者がヘッテルが心配、マネー・ヘッタ・チャンです


今回のモノガタリサラ金全滅―過払い金バブル狂乱を参考に作ってみました


正直この本は、金融ルポモノとしては2010年上半期で一番面白い本でした


法律を学んだことのある身として、過払い金を過去に遡って請求できるとした最高裁の判決はありえないものだと思っていたのですが、それが法曹界の窮状を救うための一手だったと考えれば、あのルールを無視した判決も納得できました


もちろん仮説としてであり、例えこの本の内容が事実だとしても、法曹界も国もそれをみとめることはないでしょうが、その説得力には唸るしかありませんでした。


国や官僚が自分の失敗をどうごまかし、それをまた巧みに活かして、目障りなものを叩きつぶすかを知る本としてこの本はおすすめです


お金に興味のある方はぜひ読んでみてください


紹介したい言葉
 かつて司法試験合格者は年間五〇〇人ぐらいしかいなかった。しかし司法を国民の身近にすべきとの司法制度改革を受けて、最近の司法試験合格者は二〇〇〇人以上。最終的には司法試験合格者を三〇〇〇人にするとの目標を掲げ、ここ数年、弁護士の大幅増員を行ってきたのだ。


その結果、就職できない弁護士、仕事がない弁護士が増えてしまったのである。

 司法制度改革の迷走ぶりについて詳しく描かれた書『こんな日弁連に誰がした? 』(平凡社新書、小林正啓著)によると、「過払い金事件を除いた実質的な民事訴訟事件は、ここ数年で半減したといわれている。裁判という市場が縮小しているのに、パイを奪い合う弁護士が大幅に増やされたのだ」と指摘している。弁護士の仕事は減っているのに、人は増えてしまったのである。


弁護士のメシの種に過払い金返還をでっちあげ


 次第に「弁護士を増やしたのは大失敗だった」と各弁護士会から批判が相次ぐようになった。しかし国が進めてきた司法制度改革が失敗だったとは、国や役人は認めたくない。やっと最近になって司法試験合格者増員を見直す動きが出てきたものの、ここ数年、増やしてしまった大量の弁護士を食わせなければいけないという問題は変わっていない。


 そこで目をつけたのがサラ金グレーゾーン金利だったのではないか。これは食えない弁護士を食わせるための絶好の仕事になると。民事訴訟件数は減って仕事がなくなっても、過払い金訴訟が増えたことで、ひとまず弁護士は食っていけるのだ。


仕事がない弁護士は、降ってわいたような過払い金返還という新たな仕事に飛びついた。電車内の広告は過払い金返還相談の弁護士・司法書士の広告だらけ。弁護士事務所がテレビCMをするほどの空前のバブルになっている。しかし空前のバブルの裏で、お粗末な弁護士が多く、債務整理のトラブルが急増しているのである。
抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)



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