七面鳥はある日突然天国から地獄へ


マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ


昔あってこれからもおこるお話


あるところにフエーテルというお金が大好きでなまけものの若者がおりました。
エーテルはいつも「寝てるだけでお金が入ってくればいいのになぁ」などとたわけたことをぬかしながら、なにもしないでだらだら生活をしていました。


フリーターだった彼はいつもアルバイトを転々としていたのですが、ある時知人のツテで、本当に「寝てるだけでお金が入ってくる」仕事をもらいました。


仕事の内容は、とある土地をもらって、そこに住んでいるだけで良いというモノでした
しかもいるだけで毎月給料が入ってくるというのです
行ってみるとその土地は周りに人家などはありませんが、いかにもひなびた田舎という感じの落ち着いた雰囲気の場所でした。


そんないい仕事なら!と飛びついたフエーテル、それから5年間その土地でだらだらと生活しました
2chをみたり、ニコニコ動画をみたりしている間に月日はあっという間にすぎていったのです


ところが5年も経ったある日からフエーテルの体調が悪くなりました
そして、みるみる間に悪化して、半年後にはフエーテルはこの世の人ではなくなってしまいました


実はその土地は昔の戦争の残留物や呪いやら、放射能やら高圧電線が上を走っているやら、風水的にも最悪だったりという地元の人は近づかない土地だったのです。


アルバイトの本当の内容は、その土地が人に与える影響が本当なのかを調べるためのものだったのです
そんなことは知るよしもないフエーテルは企業と国の研究の名の基に犠牲となってしまったのでした


めでたくなしめでたくなし。因果の歴史がまた1ページ…




こんにちは、溜まっていた読みたい本がこの土日で大分ヘッテルしたマネー・ヘッタ・チャンです
積ん読だらけだったのですが、インプットが色々出来ました


ここ数日のインプットは何日か熟成した後にモノガタリに昇華させていけたらと思っています。
本日のモノガタリは、以前に紹介したことのあるブラック・スワン―不確実性とリスクの本質を参考にしています


人は、今まで手に入れてきた情報で物事を判断する、で、その知っている情報があれば全て正しい判断が出来る思ってしまいがちです。


でも今回のフエーテルのように、今まで美味しかった話や優しかった誰か、今まで上手くいっていた何かが突然姿を変える可能性があることを、ほんの少しでいいから脳の片隅に置いておく癖を付けた方がよいと思うのです


以下の文章が、今の幸せがフエーテルの幸せなんじゃないかと考えるきっかけになったら嬉しいです


紹介したい言葉
88 七面鳥に学ぶには

どんなものであれ、観察で得られた知識には罠が仕込まれている。
 七面鳥がいて、毎日エサをもらっている。エサをもらうたび、七面鳥は、人類の中でも親切な人たちがエサをくれるのだ、それが一般的に成り立つ日々の法則なのだと信じ込んでいく。政治家の連中がよく使う言葉を借りるなら、「一番の利益を考えて」くれている、というわけだ。感謝祭の前の水曜日の午後、思いもしなかったことが七面鳥に降りかかる。七面鳥の信念は覆されるだろう。


 この章では、黒い白鳥問題をもともとの形で考える。過去についてわかっていることから、どうすれば将来についてわかるだろう? あるいはもっと一般的に、(有限の)わかっていることにもとづいて、(無限の)わからないことの性質がどうすればわかるだろう? 


エサのことをもう一度考えよう。七面鳥は、昨日の出来事から、明日何が待っているか推し量れるだろうか? たぶんいろいろわかることはあるだろう。でも、七面鳥自身が思っているよりも、わかることはちょっと少ない。そして、その「ちょっと」で話はまったく変わってくるかもしれないのだ。


エサをくれるその手に、いつか首を絞められるかもしれない。そういう状況なら、七面鳥の問題はいつでも当てはまる。一九三〇年代のドイツ社会に溶け込んでいたユダヤ人を考えてみればいい。あるいは第1章に出てきたレバノンの話でもいい。かの地の人たちは、自分たちはお互い仲良く認め合って暮らしているような気がしていた。だから安心だと勘違いしてしまった。
抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)