年利回り50%はすごくない!? → 金融機関のカモにならない! おカネの練習問題50
マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ
株とかFXが流行っていたとある時代に、カチロク・マケヨンという若者がおりました
例に漏れずカチロク・マケヨンも投資が大好きで株やらFXやら投信やらにいろいろと投資をして勝ったり負けたりしていました
カチロク・マケヨンは勝つ年は50%資産を増やし、負ける年は資産を40%減らすという結果を毎年交互に出していました
ただ勝っている時の方が10%多いのでお金は増えていると思い、そのまま特に気にすることもなく、何十年もそうやって投資を続けました
さて、カチロク・マケヨンも年をとったので貯まったお金でゆっくり暮らそうと自分のお金を確認しました
ところが、口座にはほとんどお金が入っていません、2年で通算10%ずつ増えていると思ったカチロク・マケヨンはさっぱり意味がわからないまま、孤独で貧乏なまま老後を過ごしましたとさ
めでたくなし、めでたくなし
こんにちは、今週は稼働日が二日しかないのに、すでにやるきがないダメディーラーのマネー・ヘッタ・チャンです
さて、本日は数字のマジックで話を書いてみました
この記事を書いたきかっけは最近の投資ブログで「前年比50%の利回りです」みたいな記事をちょこちょこ見かけたのが理由です。
ここで「すげえ、資産が1.5倍だよ。投資って儲かるんだなぁ」と思ったあなたは数字に疎くて騙されやすい人です。
そのブログの2008年末の成績を見ると「今年の成績は年初来で-40%でした、来年はがんばりたいと思います」と載っていました。
さて、ここで問題です。このブログの作者は2008年当初から増えているでしょうか?減っているでしょうか? 最初の年に40%減らして、次の年には50%増やしたから増えたように感じますよね?
↓
ところがぎっちょんちょん、答えは資産は10%減っています。簡単に計算式に表すと
2008 100 × (1−0.4) = 60
2009 60 × (1+0.5) = 90
結果 90 − 100 = −10
つまり2年で10%マイナスです。
カチロク・マケヨンは2年ごとに資産を10%ずつ減らしていることに気づかずに投資を繰り返していたのです
この考え方を気づかせてくれたのが「金融機関のカモにならない! おカネの練習問題50」です
この本はスタバではグランデを買え!で有名な吉本氏の著作で、様々な金融の事例が問題形式で紹介されています。これ結構難しく考えさせられるものも多くお薦めです
こういった本で基礎的な数字について考えられない人は投資はしては危険だと信じるマネー・ヘッタ・チャンですた
以下に参考にしたページを紹介します
紹介したい言葉
26頁 (1+a)×(1−a)=(1−a)^2
だから、同じ率だけ上がって下がると、2年通算では必ず下がる(変化率の2乗だけ下がる)
上にある数式は、右から左にみれば因数分解の公式で、左から右にみれば乗法公式と呼ばれるものです。学校教育について、「因数分解などの公式を覚えても生活に役立たない」といったバカな意見を言う人もいますが、因数分解をふくむ計算は、金融取引をする場合に最も大切な基礎です。
実際に、上の公式が本間のような計算に使えると知っていれば、第1に、何かの数字について前年比で同じ%の上昇と下落が起きると、2年通算では必ず「その数字が減少する」とわかります。
第2に、30%増加してから30%減少すると、通算では、30%(0・3)の2乗で「9%(O・09)」だけ減少することが、簡単に暗算できます。他のケースを考えても、40%増加してから40%減少すると、通算では16%(O・4の2乗)だけ減少するといった計算が、九九さえ覚えていれば簡単にできます。
抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)