友人や知人より赤の他人が大事はおかしい → イソップ寓話の経済倫理学

こんにちは、マネー・ヘッタ・チャンです。

本日のモノガタリは、誰かの役に立つとは?人の為に何かを為すとは?についてのモノガタリです


昨今エコという言葉で地球にやさしく、とか
社会起業で、世の中をより良くするために出来ることは
そんな問いかけを耳にすることが多くなってきました


さて、ここで質問です。世の中は良くなったでしょうか?
少なくとも、劇的に良くなったと思われる方は少ないでしょう


とくにこれを読んでくださっている日本がよくなった。
そう積極的に思う人はもっといないと思います


ヘッタ・チャンが社会起業家やボランティア、エコが大事という人たちに会うたびに、不思議に思うことは、彼らの視点が身近な人間にないということです


アフリカの貧困層を救いたいとか
資本主義のシステムに変わる何かを見つけたいだとか
地球は悲鳴を上げているとか


そもそも地球は悲鳴なんか上げないから


「日本人はインドのことより、日本の貧しい人々への配慮を優先すべきです。 」
マザー・テレサ(1981/初来日時に)


ヘッタ・チャンは彼らにこの言葉を送りたい


たまたま時代が悪くて、努力しても報われない人
知らないばかりに、本来あるインフラをちゃんと使えていない人
甘言に乗せられて、将来的にろくなことにならない可能性が非常に高い人


自殺者が 3 万人を超える日本には、悩める人・助けを求める人にことかからないはず
なぜ、何らかの縁があるはずの彼らを救わないのか?と


誰かを助けるということは、同時に誰かを見捨てていることに他ならない
ヘッタ・チャンが今回そんな考えになったのは以下の物語を読んだからです




紹介したい言葉
74頁  旅のディオゲネス


犬といわれたディオゲネスが旅をしていた。


大水の出た川のほとりにやってきて途方に暮れていると、その川でいつも人を渡してやる男がディオゲネスを見て、親切にも肩に乗せて向こう岸に渡してくれた。


ディオゲネスは貧乏でお礼をすることもできないので困ったが、その男はほかの旅人が川を渡れないでいるのを見ると、駆けよって同じように渡してやった。


ディオゲネスはその男に近づいて、こう言った。


「私 はもうお前に感謝しない。お前があれをやってくれたのは、ものを見分けた上でのことではなく、病気のせいでやったことがわかったからね」(イソップ)


◇立派な人にもそうでない人にも無差別一様に援助するのは意味がない。


◇というのはイソップ流の思想で、これに反対の立場もあるかもしれない。
つまり、援助に値する立派な人であるかどうかで勝手に差別や格付けをするのはもってのほかで、相手が人間であれば無差別平等に援助の手を差し 伸べるべきだという立場がそれである。


◇このような「無差別のヒューマニズム」はやはり間違っている。
それは援助する側にその力や余裕が無限にある場合にだけできる話で、現実には実行不可能である。
それは口で言うだけのヒューマニズムになる。


◇あらゆる援助は選別的になるほかない。
その選別の基準をどうするか、それが「分配の正義」の問題である。
実はそれについては、絶対の正解というものはない。そこで、いくつかのやり方がある。


 1.こちらの価値観や評価で、相手を選別して援助する。
 2.援助を必要としているその程度(必要度)の高い人に優先的に援助する。
 3.援助を求める人々に競争させて、勝ち残った者に援助する。
 たとえば、援助の お返しに何をしてくれるかによって、もっとも好ましい相手を決める。
 4.抽選による


抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)


マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ

ジャポネという男が困窮していた 。


大学を出たものの、世の中は不況で職はなし。派遣社員で頑張って働いていたが、不況が悪化したと職場全員があっさりと解雇


住んでいた寮も追い出され、 途方に暮れていると、 それをみかけた七三分けの 男 たち が ジャポネ を見て、親切に 、雇用対策や、住む場所の確保、ついでにお嫁さんの世話までしてくれた


ジャポネ は まだまだ 貧乏でお礼をすることもできないので困ったが、その男 たち はほか に困っている 人が 途方にくれているのを 見ると、駆けよって同じように渡してやった。


むしろ積極的にそういう男たちを捜しているようだった。


ジャポネ はその男に近づいて、こう言った。


「私 はもうお前に感謝しない。お前があれをやってくれたのは、ものを見分けた上でのことではなく、 自分の天下り先を確保するために やったことがわかったからね」


「君たちは世間が不況になったり困ったりしたときに、自分自身の保身と利益を第一にして行動するんだとよーくわかったよ」
( グリーム童話 )


教訓 今回の経済対策はろくなもんじゃない、必ず後でツケを払うことになりますよ