メタボの上のポニョ解説 其の壱


マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ


むかしあってこれからもおこるお話


あるところにフエーテルという、痩せているヘビースモーカーの男がおりました。
エーテルはいつも咳をしていて、周りの人間に病院に行けといわれましたが、会社の健康診断では、問題なしだったからと聞く耳を持ちません


たしかにフエーテルが健康診断を受けても、問題はなしです。
でも食べることが大好きでちょっとお腹のお肉がベルトの上に余るけれど、タバコも吸わないし、毎週運動をしている同僚は、指導の対象です。


そんな不思議なことでも、病院が問題がないからとフエーテルはタバコを止めませんでした。


結局そのせいか、ある日かなり若い年齢で肺にガンが見つかったフエーテル
なんで健康診断でなんにもいわれなかったのに、病気になるのかどうしても納得できませんでしたとさ


めでたくなしめでたくなし



こんばんは、今回のAKBの選挙をみて、圏外だった女の子達をみて、まるであちきの本みたいと余計な共感がフエーテル マネー・ヘッタ・チャンです。
ありの〜ままの〜姿みせるのよ〜♪といわれると辛い時もある今日この頃です。


さて、今回のモノガタリは、拙書「ヘッテルとフエーテルのみにくいアサヒるの子」の「メタボの上のポニョ」(無料配信中)を描く上で参考にした一冊「メタボの罠―「病人」にされる健康な人々」を以下の部分をベースにしたモノガタリです。


P.28 結局のところ、特定健診の裏の顔は、受診や薬剤依存への誘導である。表向きには医療費削減を叫ぶ厚生労働省が、なぜ医療費増につながる政策を進めているのか。その理由は厚生労働省と製薬企業との密接な関係に起因していると考えざるをえない。また、ガンや心筋梗塞の根本的な原因となる喫煙に対しての指導があまりに緩いという点も疑開である。ウエスト周囲径が85センチ以下なら、ヘビースモーカーでも保健指導の対象にはならないのだ。国民の健康より、税収のほうが重要だと考えているのだろうか。


性善説に立つ人は信じられないかもしれませんが、組織を運営していく上ではどんな団体も権力とお金が必要です。それを上手く使うことで自身の力を大きくし、影響力を増す。それが基本です。そして不祥事や問題が起こった時に


自分が責任を取らされる100%の効果がある案と、
自分の影響力が増える70%の効果の案


が目の前にある時に、前者を選ぶ人はそうは多くありません。これは私が今回を本を書くに当たって、痛感させられた事実です。
過去を振り返って様々な事件を検証すると、ここで適切な一手を打てば被害を最小限に抑えられた、いや起こらなかったかもしれないという場で、多くの企業も人も自身への悪影響を恐れて、最善策を取らない、取れないことが多々ありました。


一方、自分の影響力を高めてくれる団体がいれば、その団体の都合の良い数字を取り上げることも日常茶飯事です。
お金と権力がどこにどう動いているかを見ると、誰が誰のために動いているかよくわかります。


みにくいアサヒるの子を描くに当り、モノガタリという形を取った関係で削ってしまったそういった部分を、これから何回かに分けて解説していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。


以下に紹介する、参考部分の数字をよく読んでみてください。医療関係の数字の根拠がどれほど製薬会社都合で決められているかがよくわかるでしょう。
都合の良い数字を作り、それを採用すること、そのために献金がどれほど強い力を持っているか、覚えておきたいモノです



P.28 ここでそれぞれの(メタボの)数値の問題点を列挙する。
・ウエスト周囲径 中年男性での異常率が5割となっている。これは測定法と判定値の統計的問題かある。
・血圧 高齢者で異常率が5割を超え、受診勧奨率も3割を越える。年令を無視した判定植に問題かある。
中性脂肪 健康へのリスクとなるのは500?/dl以上であり、特に中年男性に対して基準が低すぎる。
・HDL(善玉と言われるコレステロール) 女性に対する基準が低すぎるため、運動不足や栄養バランス不良などを見逃して、糖尿病の早期予防ができない。
・LDL(悪玉と言われるコレステロール) 中高年男性の6割、女性の7割前後で異常となる。受診勧奨率も男性で3割、女性で4割を超える。先に示した女性の受診勧奨率49%の原因の大部分を占めている。
・肝機能検査(AST[GOT]、ALT[GPT]、γGPT) 判定植を男女別に設定していないため、女性に対する受診勧奨判定値が高すぎて、女性の早期異常が見逃される。
・糖尿病の指標(空服時血糖、HbAlc) 異常率が男性の6割近く、女性の4割以上となる。この原因は保健指導判定植が今回大幅に下げられたことにある。若い女性には適切であるが、男性と中高年女性では偽陽性を3〜5倍に増やすと欧州では問題視されている。


P.34 日本の総コレステロールやLDLコレステロールの基準は、中年女性の過半数を「高脂血症」という病気として判定してしまう基準である。もし欧米の基準を用いたなら、対象者は約10分の1に激減するだろう。そうなれば、この薬の売り上げは大幅に少なくなるはずである。
当時、この薬の年間売上高は2000億円近くであったので、奨学寄付金など企業にとっては安い営業費用なのかもしれない。しかし、多くの「作られた」患者にとっては、無駄な医療費を払わされ、副作用の危険にもさらされていたことになるのだ。


製薬会社と臨床学会の深い関係
製薬企業が臨床医に配布しているメタボリックシンドロームのパンフレットには、メタボリックシンドロームの診断基準に続いて、各社のコレステロール低下薬、中性脂肪低下某、降圧剤、糖尿病薬のパンフレットが挟み込まれている。これらのパンフレットには、臨床学会のトップが監修者として名前を掲載されている。当然、監修料が支払われているであろう。もちろん、診断基準の最終的な決定権をもっているのは、臨床学会のトップである。
 また、多くの製薬企業や健康食品会社が、臨床学会の学術大会のスポンサーになっているという事実もある。大規模な大会では、これらの協賛金がなければ開催が困難となっているのだ。大会長の重要な役目は、これらの企業からの資金集めである。
 医学の進歩は早く、医師は生涯学習が必要である。医師会主催の生涯学習会でも、多くの製薬企業がスポンサーになっている。勉強会の最初に製薬企業の製品の説明があり、その後、学術講演が行われるのが一般的な流れである。会場費、講師や座長への謝金などを製某企業が支援することになる。製薬企業主催の勉強会では、往復のタクシーチケットや豪華な食事が提供されることが多い。


抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)