入札の最前線に立ち続ける覚悟はあるか 


マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ


あるところに仕事がありました


その仕事は入札制で、一番低い金額で請け負うといった人間がその仕事を手に入れることが出来ました


折しも不況の最中だったので、みんな少しでも仕事にありつこうと、ぎりぎりの値段の入札で仕事を受けていました


その結果はついには原価割れすら起こる始末です


結局仕事を出していたところだけが儲かるようになってしまいましたとさ


めでたくなしめでたくなし



こんにちは、三連休ど真ん中なのにひたすらPCで仕事−しかも副業−をかたづけているマネー・ヘッタ・チャンです


本業に専念したいのですが、一時期手を広げすぎてしまったので手仕舞うのは結構大変でずるずるきてます。


損切りが下手なのは、株もプライベートも同じようです(爆)


さて、本日のモノガタリの参考にしたのは、クルマは家電量販店で買え!―価格と生活の経済学のオークションの合理的な考え方です


誰かを出し抜こうとする競争は往々にして、ヒートアップして合理性から離れてしまいますが、今回紹介するやり方はそれを防いでくれます


こういった考えを常に探して実行する人間でありたいものです


紹介したい言葉
152頁 オークションの勝者が後悔するのは、勝ったことによって、「他の買い手の入札価格は、自分の入札価格よりずっと低いのではないか」とか、「他の買い手の評価より高いのだから、商い評価をしすぎたのではないか」とか、「もっとずっと安い入札価格でも勝てたのではないか」と考えてしまうからです。これを勝者の呪いと呼びます。


勝者の呪いは、勝者が支払う価格は他の買い手がつけた価格より高いという、ファーストプライスオークショソでは当然のことに起因しますから、逃れることができません。そのため、勝者の呪いに一度かかった人は、入札価格として正直に自分の評価額を書くのは必ずしも得策ではないと気づきます。それで、自分だけでなく、他の買い手も正直な評価額を書かないと思えば、ずっと低い入札価格でも十分に勝つ可能性があると考えたりします(それで勝っても、やはり、もっと低い価格でも勝てたかもしれないと疑うことができますので、また勝者の呪いにかかります)。


中略


勝者の呪いをふりほどこうとする買い手が正直な評価額を害いてくれないために、売り手側から考えても、ファーストプライスオークションは最善の制度とは言えません。そこで考え出されたのがセカンドプライスオークションです。このやり方は、実際に海外では電波の割り当てなどの政策に応用されていて、そのアイディアのすばらしさ加理解できれば、経済学的な考え方の本質がわかるでしょう。


セカンドプライスオークションでは、1番目に高い価格をつけた買い手加、2番目に高い価格を支払って、商品を買うことができます。2番目に高い価格よりも高い価格でなければ勝てないのは仕方がないことで、できれば、2番目の買い手の評価額に近い価格で勝ちたいというのが、勝者の欲張りな願いでしたから、2番目の買い手加害いた価格を支払えばいいというルールは、買い手にとって犬変にありかたいものです。


これで勝者の呪いを防ぐことができます。だからこそ、どの買い手も自分の評価額を正直に書くことが合理的な作戦となります。そうすれば、オークションに勝った場合には、自分か支払ってもいい金額を上限として、みんなが正直に行動するオークションで勝つために最低限必要だった価格を支払うことになります。勝つ場合には、理想的な勝利を手にできるのですから、勝つために最善をつくすべきで、それなら正直に評価額を書くのが合理的です。
抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)