【連載アーカイブ】負けない投資家の思考法 日経マネー 2014年 9月号 企業のウソとどう向き合うか

こんにちは、ヘッタチャンです、

過去連載(日経マネー許諾済)「負けない投資家の思考法」の11回目アーカイブの記事をアップです。
ちょうど今ですとKYBの問題が話題ですが、当時はオリンパスの問題が話題になっていました。

結局昔も今も企業がウソをつくことは変わらず続いてしまっていますね。
最近だとツイッターでの煽りも盛んですが、その辺もまたいつか書きたいものです。

当時の記事は以下の通りです。


今回のテーマは投資に関する「ウソ」についてです。企業のウソとどう向き合うかが負けない投資家としてのレベルを上げることにつながります。どの企業も自分たちを良く言うことはあれど、悪くいうことはありません、会社発表を信じて買ったら、大損したという人も多いでしょう。

さて、企業のウソとはどんなものがあるでしょうか?

すぐに思い浮かぶのは、粉飾決算循環取引でしょう。これらは発覚した瞬間に株価は暴落、運が悪いと上場廃止の憂き目を見ることもあります。

次に良くあるのが、社長やIRのウソもあります。毎年売上げや利益を大きく予想して、年度後半に下方修正を出したり、株主優待の検討や拡充を約束しながら、いっこうに改善されないどころか、廃止や改悪をする企業もあります。

他にも社員が平気でウソをつくこともあります、確信犯だったり、社内での情報が共有されておらず、できるはずのものを出来ないといったりするケースなど様々あります。

さて、どうやったらこういった企業への投資を避けることができるでしょうか?また投資していてもいち早く気付くことが出来るでしょうか

 

会計上の企業のウソに気付く方法には、企業の価値を以下の3つで把握する必要があります

1.資産が生み出す収益やキャッシュフローをもとに、分析する

2.貸借対照表掲載の資産価値を分析する

3.同じような業態の会社と比較する。

どれも少しの勉強が必要ですが、ある程度学ぶことで、特に3の同業他社との数字の比較によって、利益率や貸借対照表の不自然なことに気付けることが多いです。貸借対照表の資産の部の内訳から、前年より現預金が大きく減り、棚卸し資産が大きく増えた場合などは、危ないことが多いです。

次に社長やIRのウソですが、これは発言を継続的に定点観測を行うことで、かなり被害を防ぐことが出来ます。優待を狙った株価上昇時に公募増資を何回かしたとか、毎年下方修正をしたといった過去を持つ企業を避け、むしろ控えめな予想数字を上げて、毎年上方修正を発表する企業に投資をしましょう。

最後の社員や従業員の質については実際にお店に行ったり、インターネットでの検索でわかることが多いです。私が投資を検討してた某外食チェーン店は、新規業態での出店で最初は評判も良くお客さんも入っていたのですが、それに気をよくした会社側が一気に出店を拡大。すると従業員教育が間に合わず、そのお店の評判は一気に悪化、多くの店舗で閑古鳥がないていたので、投資を見合わせた所、後日大きな下方修正を発表し、大きく株価が下がりました。

企業といえども人の集合体であり、意図的にウソを付くこともあれば、結果的にそうなってしまうこともあります。 投資する企業については出来る限りの情報を集めた上で、投資をしたいモノです

なお、この「企業のウソ」をテーマにした「ヘッテルとフエーテルのみにくいアサヒるの子 お金のために平気でウソをつく人たち」が幻冬舎より、発売されておりますので、よろしければ、ぜひお手にとって、物語にされた歴代の企業のウソを学んでみてください。

[マネー・ヘッタ・チャン]のヘッテルとフエーテルのみにくいアサヒるの子 お金のために平気でウソをつく人たち

また、この連載は今回で最終回とのこと。この連載を頂いている間の2年間、月間マイナスなく、負けない投資家でいられましたが、これからは少し安心して、投資が出来るように思います(笑)

長い間ご愛読ありがとうございました。

皆さんの投資の成功をお祈りしております。

抜粋ここまで

当時はディーラーしながら、本を一冊書いたりととても積極的に活動していた時期でした。
その熱意を投資一本にぶつけていたら― とある意味、機会損失で破産だったなぁと最近思ったりもするのですが、何事も塞翁が馬、なにがどうなるかはこれからかと思っています。

日経マネーの過去記事は、今回の記事のサブ記事を次回アップして終わりとなります。