結局最後に笑うのはビジネスモデル×仕事術だろう

マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ


むかしあってこれからもおこるお話


あるところにヘッテルというオシャレが大好きな女の子がいました。


ヘッテルの実家は昔からの和服や着物を扱っている由緒正しいお店でした。
でもヘッテルは洋服が好きで、自分の家業は好きではありません。


ヘッテルは一人っ子だったので、成人したら家を継ぐ約束で二十歳まで好き勝手遊んだ後、若くして、家業を継ぐことになりました。

経営やら会計やらマーケティングを学んで、自分の家業を見つめ直すと、そこそこの売上げがあるものの、ずっと成長もせず頭打ちなのがわかりました。


そこでヘッテルは社内の反対を押し切り、洋服や海外のファッションに家業を転換させることに決め、今までの和服や着物を止め、自分が好きなフリフリの服や海外のセレブが着た服を輸入する会社へと代えました


これで会社が大きくできる、成長できると思っていたヘッテルでしたがフタを開けてみると、他社がやっていることと差別化が出来ず、新規事業は大コケ


歴史あるヘッテルの会社はあっという間に潰れてしまいましたとさ
めでたくなしめでたくなし


こんにちは、今日みにくいアサヒるの子の見本が送られてきて、ワクワクがフエーテル マネー・ヘッタ・チャンです。
担当さんと二人三脚でようやくここまで来れました。本当に感謝です。



出版が決まったと告知した所、多くの方からお声がけも頂き、著者の方とのコラボのお話もいただくなどありがたい限りです
まずは4月26日(土)に水野俊哉さんの出版記念講演に顔を出させて頂くことになりました。


さて、本日のモノガタリは希代の経営者・コンサルタントの三人によって書かれた「ビジネスモデル×仕事術」を参考に物語ってみました。


ビジネスモデル毎に仕事術が違うべきであるという、考えてみれば当たり前のことですが気付きにくい視点を、様々なビジネスモデルを取り上げながら紹介した一冊です。
こういう視点の本は今まで無かったので勉強になりました。


今回のモノガタリに取り上げたのは冠婚葬祭モデルというものです。文字通り冠婚葬祭のような特別な消費におけるビジネスの仕組みです。具体的には、結婚や葬儀、各種お祝いの贈り物などのビジネスです。


このビジネスは、人の心理を上手く突いて、安くしたいというニーズが働きにくくさせ、価格競争に陥らないようにするという美味しいビジネスモデル。


ヘッテルは、その冠婚葬祭モデルで優位にあったものを、わざわざ競争の激しい業界に鞍替えしてしまったことで失敗したのです。


詳細はこのブログの後半抜粋を読んでもらうとして、ビジネス書も出版業界の中にも、この冠婚葬祭モデルを巧みに取り入れている本が何冊かあるなあと気付きました。


新入社員に贈る本、子供が生まれた時に贈る本、誕生日や記念日に贈る本などがそれです。それらは中古本を贈るということにはならず、新品が買い求められ続けるのです。


ヘッテルとフエーテルシリーズもそういったプレゼント本として長く愛されればいいなあなどと思った次第です
いつか今回のみにくいアサヒるの子とマッチポンプ売りの少女とヘッテルとフエーテル三冊セットがまとめられて、プレゼント本のひとつのアイデアになったら、そんなことを思いつかせてくれる一冊でした。


自分の業界、会社のビジネスモデルがどういったものなのか、他とどう違うのかを考えるのにお薦めの一冊です、ぜひ読んでみてください


参考にしたページ
55 冠婚葬祭モデル
冠婚葬祭モデルとは、文字通り冠婚葬祭のような特別な消費におけるビジネスの仕組みを指します。具体的には、結婚や葬儀、各種お祝いの贈り物などのビジネスです。


これらに共通していることは、自分だけで完結しない消費であるということです。
たとえば、結婚式の場合は、結婚する人達がお金を支払いますが、参加者からご祝儀でお金をもらいますので、間接的に支払ってもらっています。何かのお祝いに贈り物をする場合は、贈る人がお金を支払いますが、利用するのは贈られる側です。つまり、お金を払う人と使う人が同一人物でないのです。


この場合、ある特徴的なことが発生します。それは「安いほうがよい」という単純な思考になりにくいということです。


例を挙げてみましょう。
自分でビールを飲むときはできる限り安く購入したいと思う人が大半だと思います。節約のため第三のビールという人もいるでしょう。ところが、お歳暮でビールを贈るときはどうでしょう。プレミアムビールを定価で買って、さらに贈答用の箱代を払って送るのではないでしょうか。たとえ半額になったとしても、ビニール袋に入れて贈る人はいないはずです。


結婚式をしたことがある人の中には、結婚式の花代の高さにびっくりした方もいると思います。高級なものであることは確かですが、一般的な花屋で買う高級なものと比べても何倍もの値段になります。しかし、「じゃあ、花はなしで」ということにはなりません。それはご祝儀を払ってくれる参加者がいるからです。「花がない結婚式は失礼」という感覚が働き、結果的にそれなりにお金を払うのです。


つまり、冠婚葬祭などのビジネスの場合は、安くしたいというニーズが働きにくく、価格競争になりにくい場合が多いのです。そのため、価格が安定し、利益率が高いビジネスになりやすいのです。


これに近い例を挙げてみると、観光地のお土産などもそうです。一般的なお菓子の値段に比べるとかなり高めですが、それでも購入する人はたくさんいます。これはお土産としてあげるのに安いものでは失礼という気持ちがそうさせると言えるでしょう。
抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)


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