片手にピストル、心に新興国投資丸わかりガイド


マネー・ヘッタ・チャンのモノガタリ


むかしあってこれからもおこるお話


あるところにフエーテルというお金が大好きな男がいました
エーテルは、一生働かなくてもいいほどはないけれど、今仕事を辞めても10年くらいは遊んで暮らせる、そんな小金持ちでした


エーテルはヂャパンという国のバブルと一緒にお金を稼ぎました。
戦争で負けて、貧しくなったヂャパンは、周りの国が驚くほどの勢いで世界第二位の経済大国に返り咲いたのです


そんな絶好調の国ヂャパンで小金を作ったフエーテルは、これからは海外投資だとダメリカの国債金利の高い隣国チャーナに定期預金口座を作ったりして、守りを固めたつもりでした。


ところが、ダメリカは自国通貨安で、ヂャパンが持っているダメリカ国債の価値を減少させたかったのです。そんなことを知らないフエーテルの債権はどんどん目減りしました
またチャーナの定期預金は作るのは簡単でしたが、ヂャパンに持ってくるのに、色々な制限があり、せっかく増えても使うことが出来ません


その結果、あるとき事業でお金がどうしても必要なときに、お金があるにもかかわらず、払えず多額の債務を被ってしまい、せっかく貯めた小金がなくなってしまいました


なんで素直にデフレのヂャパンで銀行預金1000万までにしなかったのだろうと思ったのですが、後の祭りでしたとさ


めでたくなしめでたくなし。




こんにちは、どうやら軽い胃潰瘍らしく、飲む薬が突然フエーテル マネー・ヘッタ・チャンです。
本業と作家業でくたくたなので、GWは自宅でおとなしく腐ってます


さて、本日のモノガタリは通貨政策の重要性と各国の投資情報がコンパクトに学べる本、新興国投資 丸わかりガイドを参考に物語ってみました


中国の為替政策が、日本と米国の失敗に学んでいる点は素直に感心しました
本来なら、世界最大の債権国家にもかかわらず、日本の財務状況が崖っぷちなのは、米国のドル安政策が一つの理由だと、私には思ってます。
東日本大震災で日本がより財務的にまずくなると思うと、アメリカ国債の格下げまでさせて、すぐに円高方向に舵を切らせるマッチポンプぶりは、形振り構わなくてある意味天晴かと)


自国民と自国のために、頑なに切り上げを拒むのも、戦後の日本の貿易産業の苦境を知っていれば、当然の選択でしょう


そういった各国の経済情勢以外にも、新興国証券取引所の開設状況や、上場銘柄数、今後の動向、はてにはCFDや金投資についても語られていて、入門書としてとても良い本でした


世界に投資したいと思っている方、一読の価値有りです


ちなみに編集元のワールドインベスターTVさんには、一度マネー・ヘッタ・チャン三兄妹の一人が出たこともあります。

その時の画像はこちら *アカウント登録必要です


というわけで、一部マッチポンプでお送りしましたが、本そのものは本当に有用ですので、念のため



参考にした一説
44 国際化は進むが、厳格に管理される人民元
 上海市場の国際化と同時に中国は通貨、人民元(本当は人民幣)の国際化も進めます。


 これも日本が反面教師になっています。 1980年代、日本経済は世界を席巻する勢いでした。野村証券1社の経常利益が米国の全証券会社の経常利益より大きいとか、日本の都市銀行のトップ10行の時価総額が米国の全銀行の時価総額合計を上回るとか、いまでは信じられないことが実際に起きていました。


 円を国際化するならこの時期だったと思いますが、延ばしのばしにしているうちにすべてを見失ってしまいました。財務省のホームページを見ると、円の国際化に関しては2003年で更新が止まっています。


 なぜか。 2004年に日本の総人口がピークアウトします。これ以上やってもだめだと諦めてしまったからです。結局、円は国際化できず、東京市場はどんどん小さくなっています。国が上り坂のときに通貨を国際化しなければうまくいきません。中国はそれがわかっています。 2025年以降に何をやっても遅いということです.


 人民元の国際化は、日本人の思いもよらないスピードで進むでしょう。しかし、それはあくまで中国人が世界中どこに行っても不便がないような国際化であって、ドルのようにはなりません。
 彼らは円だけでなくドルもよく見ていて、ドルが失敗した原因に気づいています。 ドルは便利すぎて米国国内よりも多いドルが世界中にばらまかれ、米国自身がコントロールすることができなくなりました。


 中国は、こうした事態は絶対避けようとしています。人民元建てで貿易決済ができるようにする。これは着々と進んでいます。株式や不動産の購入など、投資決済も人民元で決済できるようにする。しかし、人民元の現金は国外に出せないように厳格に管理します。
 中国の銀行に口座をつくるのは難しいと思っている人が少なくないのですが、じつは非常に簡単です。パスポートを見せるだけ。住所を伝える必要もありませんし、泊まっているホテルさえ聞かれません。簡単につくれるので、私は中国銀行も工商銀行も建設銀行もみんな口座をもっています。


 しかし、預金していた人民元を国外に送金するのは容易ではありません。まずインボイス、相手側からの注文票を見せるようにいわれます。インボイスを見せても、送金先との関係を聞かれます。会社への送金でも「その会社とのご聞係は?」と言われる。値掘り葉掘り聞かれます。


 ですから、日本の個人投資家が深川や上海に預けるのはやめたほうがいいでしょう。人民元を深川で引き出してそのまま香港に渡ろうとしたら、その時点で没収されたという話が実際にあります。違法行為ですから、全額没収されても一切抗議できません。
抜粋ここまで
(注:紹介のため、改行や行間を一部訂正しています)